研究指導2006年度記録

 

(作成:西郷 浩;掲示開始:200641日;最終更新200733

 

ジャンプ:          研究指導M2,      研究指導D3,       統計・計量経済分析研究 総合演習

 

研究指導(統計学演習IIM2

l        曜日・時限・教室:土23-302

l        内容:修士論文作成のための指導

l        評価:project

l        参加者:M2D3

l        講義記録:

1.       42日:科目登録指導

2.       413日:コンジョイント分析の統計理論的側面の解説

3.       422日:コンジョイント分析の経済的側面の解説

ü       検討課題:SSJデータアーカイブや家計経済研究所で利用可能なデータの確認、過去の修士論文の確認

¨       56日:休講(日本統計学会75周年記念5月研究集会のため。補講:TBA

4.       513日:SSJデータアーカイブ・家計経済研究所で利用可能なデータを確認、過去の修士論文を確認、コンジョイント分析に関する以下の文献の輪読、修士論文計画書の枠組みの検討

ü       下山禎 (2002)「イチゴに対する消費者ニーズの解明」『農業経営通信』214 22—25.

ü       下山禎(2002)「農産物価格の閾値の推定方法」『農業経営通信』211 26—29.

ü       下山禎 (2003)「多項ロジット・モデルを利用したコンジョイント分析」『農業経営通信』218 22—25.

ü       検討課題:修士論文計画書の下書き

5.       520日:修士論文計画書下書きの検討

ü       検討課題:題名の変更、需要分析に関連させて導入部・手法の説明を書き換え。

6.       527日:修士論文計画書下書きの検討

ü       検討課題:CVMPSM、改定PSMの経済理論的背景の検討

¨       610日:休講(統計関連学会企画委員会のため。補講TBA

7.       611日:修士論文計画書に捺印

8.       617日:CVMの理論についての説明

ü       検討課題:CVMにおける「バイアス」の定義・経済変数の利用、PSMのまとめ(できれば、経済学的な背景)

9.       624日:PSMの理論についての説明

ü       検討課題:PSM(改良版も含む)についての経済学的な文献の探索(新しいもの)

10.    71日:下記の文献の輪読

ü       Gabor, A. and Granger, C. W. J. (1966), “Price as an Indicator of Quality: Report on an Enquiry,” Economica, 33, 43—70.

11.    78日:下記の文献の輪読

ü       Gabor and Granger (1966) の輪読。

12.    715日:下記の文献の輪読

ü       Gabor and Granger (1966) の輪読。

¨       722日:休講(統計学会理事会のため。補講:TBA

13.    729日(56日分の補講):下記の文献の輪読

ü       Gabor and Granger (1966) の輪読

 

研究指導D3

l        曜日・時限・教室:木63-302

l        内容:博士論文作成のための指導

l        評価:project

l        参加者:D3

l        講義記録

1.       42日:科目登録指導

2.       46日:投稿論文修正の相談

3.       413日:投稿論文修正の相談

4.       420日:投稿論文修正の最終相談

5.       427日:公示地価データと地価調査データをもちいたcokrigingの実行、cokrigingの時空間データへの応用

6.       511日:cokrigingによる地価推定の計算結果の検証、cokrigingの文献の輪読

ü       文献名Chiles, J-P, and Delfiner, P. (1999), Geostatistics, Wiley

¨       518日:休講(研修所講師のため。補講TBA

7.       525日:cokrigingの文献の輪読

¨       61日:休講(受講者の体調不良のため。補講TBA

8.       68日:cokriging kriging の補間値の比較、総合演習のための準備

9.       611日(615日の代わり):cokriging kriging の補間値の比較、総合演習のための準備

¨       622日:休講(受講者体調不良のため。補講TBA

10.    629日:cokrigingの文献の輪読

11.    76日:cokriging の文献輪読、投稿論文受領の報告

12.    713日:cokrigingの文献の輪読

13.    720日:cokrigingの文献の輪読

14.    106日(金):分析データの空間的相関分析に関する検討(データの構造、分析手法など)

ü       検討課題:簡便手法による面情報と点情報との相関分析

15.    1012日:計算プログラムの検討、Cressie (1993) pp. 537—542 の精読。

ü       検討課題:Universal kriging による面情報と点情報との相関分析

16.    1019日:Ordinal kriging による面情報と点情報との相関分析試算(結果報告のみ)

ü       検討課題:Universal kriging による面情報と点情報との相関分析

17.    1026日:Universal kriging による面情報と点情報との相関分析

ü       検討課題:関連文献の探索

18.    1031日(518日分の補講):Universal kriging による面情報と点情報との相関分析

ü       検討課題:通勤・通学データの活用の検討

19.    116日:総合演習と合同

20.    1118日(土)10:40-12:101116日の代替):分析データの見直し、地価データのcokriging 分析の再検討

ü       検討課題:地価 cokriging kriging 分析との比較

21.    1125日(土)15:00-16:3061日分の補講)

ü       検討課題:メッシュデータの利用の検討

22.    129日(土)15:00-16:30127日分の振り替え):公示地価に関するcokriging kriging との詳細な比較

ü       検討課題:投稿論文作成に向けての準備

23.    1214日:メッシュデータの検討

ü       検討課題:投稿論文の作成

24.    1228日(木)15:3017:001221日の振り替え):投稿論文についての検討

ü       検討課題:cokriging による公示地価分析に関する論文作成

25.    111日(木):投稿論文の作成

ü       検討課題:cokriging の利用方法(時系列的な分析か横断面的な分析か)についての方針の決定

26.    119日(金)16:20—17:50 kriging cokriging の比較検討

ü       検討課題:観察地点における kriging cokriging の残差の比較

27.    125日(木):投稿論文の執筆方針の決定(cokrigingにおける変数の選択)

ü       検討課題:cokrigingの計算。

28.    210日(土)?18:00—18:30cokriging による公示地価の推定(primary:公示地価2006secondary:基準地価2006+公示地価2005

ü       検討課題:回帰式における変数「都心からの距離」の0近辺の処理

29.    224日(土)16:30—17:30cokirigingによる公示地価の推定

ü       検討課題:基準地価をprimaryに変更することの可能性の検討

30.    33日(土)16:30—18:00:平均公示地価(面積情報)と転入・転出の相関分析

ü       検討課題:人口移動に関する文献の参照

 

 

統計・計量経済分析研究 総合演習

l        曜日・時限・教室:第2&第4の月64-402(ただし、変更の場合あり)

l        内容:博士論文作成のための総合指導

l        評価:project

l        参加者:D3*1D2*1D1*2

l        講義記録

1.       412日:メンバー紹介、今後の進め方についての協議、日程の調整

a.       出席者:D3*1D2*1D1*1;教員*2

b.       研究室単位の研究指導を補助し、博士論文・査読誌投稿論文の作成に役立つ内容とすることを確認。

c.        具体的内容

i.        修士論文・投稿論文・作成中の論文の報告

¨       投稿論文としての問題点などの検討

¨       プレゼンテーションの練習

ii.      研究中のアイディアの紹介

¨       投稿論文へ仕上げていくための方向性などの検討

¨       完成度の低いものの報告も可

iii.    特別な計算技法のためのプログラム作成

¨       具体的な問題について検討

iv.     ワークショップ(COEとの共同開催)

d.       頻度・日程:差し当たり隔週する。日程は参加者の都合を踏まえて後日連絡する。当初は論文報告を1回ずつおこなう。順番は(1)D3(2)D1(3)D2、とする。

i.        ただし、参加者(所属院生・教員)の必要に応じて不定期な開催も可。

2.       424日(月)1830—19304-402D3報告「krigingによる公示地価の分析」

a.       出席者:D3*1D2*1D1*2;教員*1

b.       配布資料:「krigingによる公示地価の分析」(未定稿)

c.        報告内容:
 空間統計学的手法の一種であるkriging(誤差項間の空間的な相関をsemivariogramで表現し、Best Linear Ubiased Predictor によって変数の補間をおこなう手法)を公示地価データに適用した。誤差に空間的な相関を導入する必要性、kirgingにおける空間的相関の表現、適用に当たって留意した点、推定結果について報告した。

d.       検討事項:

i.        誤差項間の空間的な相関を考慮する場合としない場合(通常の最小二乗法による予測)との差を吟味する。差の大きいところに注目して、乖離が何に起因するかを検討する。

ii.      時間的な相関も同時に考慮できるように、モデルを拡張する。

3.       5 8日(月)6時限・4-402D1「中国自動車産業における多国籍企業の調達行動に関する実証分析」

a.       出席者:D3*1D1*2;教員*2

b.       配布資料:D1「中国自動車産業における多国籍企業の調達行動に関する実証分析」(論文+スライドのハードコピー)

c.        報告内容:
 日独米自動車メーカーの中国における部品調達行動についてプロビット・モデルをもちいて分析した。自動車メーカーの国籍と部品メーカーの国籍との組み合わせによって組み合わせによって有意な関係が見出せるか否かをポイントとした。部品メーカーの技術水準を示す説明変数としてその労働生産性を採用した。また、取引関係の存在が部品メーカーの生産性を向上させるかどうかも検証した。結果として、日本の自動車メーカーは日本系の部品メーカーとの取引関係が強いこと、取引時点の労働生産性と取引関係との相関は低いこと、しかし、日本自動車メーカーと継続して取引した部品メーカーは労働生産性の向上が相対的に高かったこと、などが観察された。

d.       検討事項

i.        日本の自動車メーカーに対して、分析結果からどのような具体的提言がおこなえるのかを検討する。

ii.      観察値の相関を考慮したモデルを検討する。

4.       524日(水)6時限・4-402D2報告「耐久財と消費行動の関連性」

a.       出席者:D2*1;教員*3

b.       配布資料:D2「耐久財と消費行動の関連性」

c.        報告内容:
 耐久消費財の所有・非所有が消費行動に影響するようなモデルを考案した。耐久消費財の所有・非所有を統一的にあつかえるように工夫した。実証に利用できるミクロデータが入手できる可能性が低いので、集計量データから検証できる仮説をモデルから導き出すことが当面の目標である。

d.       検討事項

i.        モデルの精緻化と実証可能な仮説の導出。

5.       612日(月)18:30-19:304-402D2報告「universal cokrigingの概要と公示地価を使った計算例」

a.       出席者:D3*1D2*1;教員*2

b.       配布資料: なし

c.        報告内容:
 universal cokriging(回帰式を利用した多変量空間統計的手法)を利用して公示地価を推計した。2003年の地価を推計するのに2002年のデータも用いたことが前回の報告と異なる。変則的ながら、この方法によって時空間情報を利用した推計がおこなえる。今回の推計結果と前回(空間情報のみをもちいた推計)とを比較すると、連続して地価が高い(低い)ところについて、今回の推計の方が高く(低く)推計される傾向が見出せる。このことは地価の推計について、時間情報も活用することの重要性を示している。

d.       検討事項

i.        効率的な計算方法を工夫する。

ii.      データポイントを増加が推計にどのような影響をおよぼすかを確認する。

6.       626日(月)18:00-19:30D1報告「Markov Switching ADF テストの拡張と応用--米経常赤字の維持可能性について--

a.       出席者:D3*1D1*2;教員*2

b.       配布資料: 米経常赤字は維持可能か

c.        報告内容:
  経常赤字の存続の可否を定常性・非定常性の検定に置き換えて米経常赤字の維持可能性について検証した。単にADFテストを適用するのではなく、景気局面によってモデルがシフトするスイッチングモデルを利用したこと、および、景気局面が3つある場合に拡張したことが従来のモデルと異なっている。景気局面を3つに増やすことによって、推定結果(定常・非定常曲面の確率)が安定的になることを確認した。

d.       検討事項

i.        局所的な(非)定常性の概念を明確化する。

ii.      誤差の分散に関する仮定につて検討する。

7.       116日(月):18:30-19:30D3「面情報と点情報の相関分析」

a.       出席者:D3*1D1*2;教員*3

b.       配布資料: 面情報と点情報の相関分析

c.        報告内容:
  地点情報と面情報との相関を空間統計学的な手法(kiriging)を援用して分析した。空間において、面情報と点情報とはそのままの形では相関が測れない。ひとつの簡便な方法として、点情報から面情報を推計し、面情報どうしで相関を測る方法を試した。情報の損失はあると考えられるものの、一定の結果が得られることが確認できた。

d.       検討事項

単なる相関を調べているだけなので、因果関係があるとまではいえないのではないか。

8.       124日(月)18:00-19:30D1報告「アジア景気との連動性はなぜ高まっているのか:動学一般均衡モデルによる分析」

a.       出席者:D1*2;教員*2

b.       配布資料:「アジア景気との連動性はなぜ高まっているのか:動学一般均衡モデルによる分析」

c.        報告内容:
  東アジア諸国と日本との景気の連動性について分析した。1993年から1997年までと1998年から2003年までに分けて東アジア諸国と日本の生産指標から季節成分を除去して相関を調べると、後者の相関が総じて高くなっている現象がみられる。そのひとつの説明は、東アジア諸国と日本との工程間分業に求められる。そこで、従来先進諸国間の分析に使用されることが多かった動学一般均衡モデルに修正を加えて、工程間分業に対応する中間投入財の交易を明示的に取り入れて東アジア諸国と日本との景気の連動性を検証した。その結果、工程間分業が近年の景気連動性の高まりに寄与していることが確認できた。

d.       検討事項:
  アメリカの影響をどのように取り入れるか。

  1. 1220日(水)14:40—17.50GLOPEと共同開催):川口大司助教授(一橋大学)「クロスセクション分析:OLSとIV」
  2. 1221日(木)14:40—17.50GLOPEと共同開催):川口大司助教授(一橋大学)「パネルデータ分析」

 

 

 

以上